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トイストーリー4のラストはあれで良かったのか。【評価と感想】

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トイストーリー 4


 

先日公開されたトイストーリー4を観てきたので

語らせてください。

 

 

ネタバレがあります。

 

 

 

 

少しだけおさらい 

最愛の持ち主だったアンディも大人になり、

彼との別れを決断したウッディ。

 

新しい持ち主であるボニーの家で

新たな生活を送っています。

 

時間軸は3から1年後くらいとのこと。

 

あらすじ

舞台はボニーの部屋。

前作同様、おもちゃ達と楽しく遊ぶボニーでしたが

遊んでいるおもちゃの中に

ウッディの姿はありません。

 

ウッディは、ボニーのお気に入りになれていません。

 

「今週、これで選ばれなかったの3回目だね…」

そんな会話を、同じくボニーに選ばれなかった

幼児用おもちゃ達に言われてしまう始末。。

 

ウッディの新生活は、大満足とは言えない状況です。

 

しかし、そこはさすがウッディ

寂しさは心の奥にしまって

バズやジェシーといった仲間達の事を気にかけます。

(バスも次は選ばれるさ。と優しくフォロー)

 

1番のお気に入りではなくても

ウッディは、新たな持ち主であるボニーの事を

最優先に考えていました。

 

そんなボニーに環境の変化が訪れます。

幼稚園の体験入園をする事になりました。

 

すごーーーく嫌そうなボニーの心情を読み取り

不安になるウッディ。

 

※前作でも描写がありましたが、

  ボニーはとてもシャイです。

 

ウッディは居ても立っても居られず、

ボニーのリュックに忍び込み

幼稚園へ向かいます。

 

ウッディの予想通り、

新しい環境に馴染めずにいたボニー。

 

そこでウッディは

幼稚園のゴミ箱から材料を調達して

ボニーの机の上にこっそり置きます。

 

先割れスプーン、モール、アイスの棒、ねんど、

左右非対称な目のパーツ。

 

ウッディのアシストもあり完成したフォーキーに、

ボニーは深い愛情を注ぐようになります。

 

今作では、このフォーキーが

ボニーのお気に入りになります 。

 

フォーキー1

幼稚園で出来た初めての友達。

という感じでしょうか。 

 

しかし、当のフォーキーは

ゴミから生まれたという潜在意識からか

自分の事をおもちゃではなく、

ゴミと認識している様子。

 

  • 僕は君たちとは違う
  • ゴミ箱にいると気持ちが暖かくなる
  • 僕はゴミだー

そんな発言に加えて

 

すぐにゴミ箱に入ろうとしたり、

急に人前に飛び出すなど

かなりのトラブルメーカーです。

 

ボニー家の旅行先である、移動式の遊園地に向かう車中で

はぐれてしまったフォーキーを救出すべく

助けに向かったウッディ。

 

道中でフォーキーを見つけますが、

ウッディを狙うギャビーギャビー

(以降、ギャビー)

にフォーキーが人質に取られてしまいます。

 

ギャビー

 

フォーキーを助けようとするウッディの前に現れたのは

かつてアンディ家で別れ

別の道へ進んだボー・ピープでした。

 

ボー1

トイストーリー 1、2のボー

 

 

 

ボー2

トイストーリー4のボー

 

登場初期の風貌からはだいぶ変わり

とても逞しくなっています。

 

ボーと彼女の仲間達の助けもあり、

ウッディはギャビーと交渉する所までたどり着きます。

 

当初、敵意むき出しのウッディでしたが

ここでギャビーの本心を知ることになります。

 

彼女がウッディを狙うのは

彼に搭載されているボイスボックスが目的でした。

 

ボイスボックス…

セリフを話すおもちゃに搭載される部品。

「俺のブーツにはガラガラヘビ」のセリフが出る所です。

 

ギャビーは、ボイスボックスが故障しているため

背中の紐を引いても綺麗な声が出ません。

 

ウッディのボイスボックスと交換して

綺麗な声が出せれば、持ち主に愛される。

 

幼い頃から持ち主と時間を共にし、

成長する姿をずっと近くで見てきたウッディは

ギャビーにとっての憧れで、

彼のように愛されたいと切に願っていました。

 

持ち主に愛されたい一心で動くギャビーに

ウッディは心を打たれ、

自らの意思でボイスボックスを彼女へと渡します。

 

紆余曲折ありましたが、自分を愛してくれる

持ち主のもとへ旅立ったギャビーの姿を見ながら

ウッディの中で新しい生き方が生まれます。

 

新しい生き方「自由」

ウッディの新しい生き方、それは

移動式遊園地にいるおもちゃ達を

新しい持ち主のもとへ届ける仕事をする事でした。

 

ウッディはボニーと、そして

仲間達との別れを選択します。

 

保安官バッチをジェシーに託し

相棒のバズに仲間達を託し

 

ウッディは新たな世界へと旅立ちます。

 

後日談

無事幼稚園に通うようになったボニーは

ナイフで自作した新しい仲間を作りました。

彼女も初期のフォーキーを同じく

自分がゴミである認識がある様子。

 

「君はボニーのおもちゃだよ。」

そう彼女に言い聞かせるのはフォーキー。

 

彼女は「私たちって何なの?」と問うと

「わかんない」と答えるフォーキー。

 

一方のウッディは

遊園地で新しい役割を全うして幸せそう。

 

そんな形で物語が終わります。

 

感想

総括して、とても楽しめた作品でした。

トイストーリー3の続編と考えなければ…。

 

 少しトイストーリー3の話に戻りましょう。

 

ウッディやバズ、ジェシーをはじめとした

メインキャラクター達は、

前持ち主のアンディから

大きな愛情を注がれていました。

 

 

トイストーリー 3 より

 

アンディボニー2

 

 

みんなの事、大切にするって約束してくれるかな?

僕の…宝物なんだ。

 

 

アンディウッディ1

 

時が経っても、決して変わらない

アンディの思いに多くの人が涙したシーンだと思います

 

そして、ウッディはやっぱり特別。

 

ボニーが受け取ろうと伸ばしてきた手から

反射的に拒絶する描写がありました。

 

アンディボニー1

 

覚えてないくらい昔から一緒にいたウッディ。

どんな時もそばに居てくれたウッディ。

 

10年以上の時を経ても色褪せない

思い出と絆が、この一瞬に凝縮されていたと思います。

 

一度は躊躇(ちゅうちょ)したものの

最愛の相棒をボニーへと託したアンディ。

 

ボニーとおもちゃ達を託されたウッディは

去りゆく相棒の後ろ姿を

寂しそうに、でもどこか嬉しそうに見つめる。

 

ボニー1

 

アニメ映画史上 屈指の名シーンが

今回の終わり方で台無しになった感は正直否めません。

 

4になり、ボニーは

ウッディがいるかどうか認知すらしなくなります。

 

それでもウッディはボニーの事を思い、

懸命にフォーキーを見つけ出して

2人でボニーのもとへ帰っても

ボニーは「あー!フォーキーこんなところにいた!」

と発言。。

 

 

 

アンディはどんな思いで

ウッディをボニーに託したのでしょう。

 

一緒に居たいという思いを押し殺して

ウッディの幸せを願い、

「みんなの事を頼んだよ」

アンディは、そんなメッセージを

ウッディに込めた気がします。

 

帰省したアンディがボニーの家に寄って

ウッディが居ない事を知ったら

どんな顔をするのでしょう。

 

想像するだけで胸が痛いです。。

 

 

ですが、これが子供の真理なのかもしれません。

好奇心旺盛な子供は、お気に入りが

驚くスピードで変わっていきます。

アンディが特別だっただけで…。

 

トイストーリー4における

ウッディの立ち位置はとても難しいです。

 

持ち主のボニーには相手にされず、

おもちゃ達のリーダーという訳でもなく、

ボーには戦力外扱い。

 

アンディ家にいた頃、おもちゃ達のリーダーとして

強烈な統率力を持っていたウッディの姿は

もうありません。

 

過去に大活躍したスタープレイヤーが

晩年を迎え、周りに気を使われながら

ベンチに居座る。

 

そんな感じに見えてしまいました。

 

これまでのウッディには、

持ち主に無償の忠誠を誓い

いつか別れる事になろうとも

一瞬一瞬の思い出を大切に今を生きる

 

持ち主の幸せこそ俺の全てだ

という強い信念がありました。

 

しかし、4のウッディは少し様子が異なります。

 

  • 持ち主が欲しているのは自分ではないという現実
  • 新しいお気に入り
  • 目の前に広がる大きな世界
  • 持ち主に依存しない新しい生き方
  • 愛する?者との再会

 

様々な思いが交錯して、最終的には

自由へと羽ばたいた。という描写でしたが、

居場所がなくなった為に

仲間達を残して持ち主に別れを告げた。

そんな印象を少なからず受けてしまいました。

 

これまでのウッディなら、主役の座は譲りながらも

ボニーの成長を影で見守る選択をしたはず。。。

 

みんなの評価

1〜3と今作では、大きく毛色が違います。

その影響からか、今作の評価は

肯定派大否定派に大きく別れてしまいました。

 

大否定派の多くは

歴代のトイストーリーシリーズを何回も見てきた

いわゆる「ガチ勢」。

 

アンディと同じように成長して

おもちゃの尊さを改めて感じ

彼らの友情に涙したアンディ世代にとっては

腑に落ちなかったと感じています。

(僕もそうです)

 

これは、多くの人が

アンディと自分を重ねた事で

どうしても、アンディ寄りの意見を持っているから

なのではないかと思ってきました。

 

 

でも、一度感情をフラットにして

あと少しだけお付き合いいただければと思います。

 

ウッディの選択

 

これまでにウッディは多くの選択をしてきました。

  • 自分を脅かす存在が現れた時
  • 自分を待ち望んでいた者達と出会った時
  • 持ち主が大人になった時

 

そして決断の向こうには

必ず「誰か」がいました。

 

アンディのため。仲間達のため。みんなのため。

 

しかし、今作では悩みながらも

初めて「自分のため」の選択をしました。

 

24年間 誰かのために走り続けたウッディへ

「お疲れさま」を込めたラスト。

 

 

そう考えると、素敵な結末に見えてきます。

 

ウッディ4

 

でも新しい世界で

結局「誰かのため」に生きているウッディは

やっぱりウッディで、嬉しくなりました。

 

 

ギャビーの思いが実った瞬間が唯一の泣き所

という意見も多くありますが、

後日談もおすすめです。

 

 

第二の人生を歩む瞬間がきた時

人はどうするのか。

 

トイストーリー4に込められたテーマを考える時

アンディ世代と

親世代では捉え方が大きく異なると思います。 

 

 

皆さんはこのラスト、どう感じましたか?

 

 

 

 参照

 https://twitter.com/eiganoaka1/status/1147528513169133568

https://www.gizmodo.jp/2019/07/toy-story-4-mark-nielsen-interview.html

https://ikyosuke.hatenablog.com/entry/2019/02/08/123206

https://realsound.jp/movie/2019/05/post-365726.html

https://castel.jp/p/3776